不妊補助治療ガイドでは、妊娠するための不妊補助治療について分かりやすく解説しています。病院へ行く前にじっくりお読みいただき、妊娠についての知識の助けになれば幸いです。
日本では7組から8組に1組の夫婦が不妊に悩んでいると言われていますが、不妊補助治療の方法には現在3つの方法があります。
1つは人工受精。これは、男性の精液を女性の子宮に注入する方法です。不妊補助治療の現場では、ごくふつうに行われているものです。
2つめは体外受精。「試験官ベービー」という名称で知られていますね。1978年イギリスで、世界でも第1号の試験官ベービーであるルイーズちゃんが誕生したことは大きなニュースになりました。体外受精もいまでは不妊補助治療の現場では定着しています。
3つめが顕微受精です。これは体外受精をさらに進歩させた方法ですが、顕微鏡のもとで男性の精子を女性の卵子に直接注入し、受精させるというものです。
「顕微受精」はとくに不妊の原因が男性にある場合に、画期的な受精率を誇り、赤ちゃんの誕生につながっています。「顕微受精」の方法を使えば、男性で不妊といわれる方の80%は救うことできるといわれています。
不妊補助治療の方法には段階があります。その段階は不妊の原因によって違いますが、一般的に不妊補助治療の進め方は次のようになります。
最初は、奥さんの排卵日にあわせて夫婦生活を行うタイミング法です。これで妊娠するのがもっとも自然な方法です。次にそれでもだめな場合には、夫から採取した精液を、奥さんの子宮のなかに注入する方法で、これも奥さんの排卵日に行います。これをAIH(配偶者間人工受精)と呼んでいます。
AIHでも成果がなかなか得られないとなったら、次に行うのが体外受精です。これは男性の精子と女性の卵子を体外で直接、受精させる方法です。
このように、不妊補助治療の方法は、妊娠を自然にまかせるか、あるいは人の手によって人工的に妊娠させるかの2つの方法に分かれます。
このほかには、卵管が詰まっている女性には、卵管形成手術を行ったり、卵管が癒着している女性には癒着をはがす手術を行ったりする医師もいます。これも不妊補助治療の一種です。
タイミング法には、排卵誘発剤を使う方法と、奥さんの排卵日に夫婦生活をもつという自然な方法がありますが、タイミング法を5回から6回試して、それでも妊娠しない夫婦に対しては人工授精を行います。
人工授精の方法には、AIH(配偶者間人工授精)とAID(非配偶者間人工授精)の2つがあります。
一般的に人工授精というと、AIHのことをいいます。一方、AIDは、夫の乏精子症がかなりひどい状態にあったり、まったく精子が見当たらない精子無力症で、夫の精子ではとうてい妊娠しそうにないときに使う方法です。
AIHには、夫の精液を奥さんの排卵の時期にあわせて子宮内に注入する方法と、採取した精液のなかから良質で、元気のいい精子を選出して、奥さんの子宮内に注入する方法があります。精液を採取したら20分から30分ほどそのままにしておいて、妊娠率を高める処置を施した後に、チューブのついた注射器で精液を吸い上げ、奥さんの子宮内に注入します。子宮内に精液や精子を注入するときに注意しなければならないこと、子宮を傷つけないことです。
妊娠したくてもできないからといって、子供を作るのを諦めてはいけません。いまや妊娠は様々な治療法によって改善されました。子供が欲しい方、妊娠したい方はぜひ一度専門医にご相談になられてみてください。きっと目の前が明るくなりますよ。
Copyright 妊娠したい人のための不妊補助治療かんたんガイド 2008